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2020年3月にWHOが発表したファクトシートによると、2050年までに9億人以上の人々が日常生活に支障をきたすほどの聴覚障がいを抱えることになると推測されています。一方、国連の推計によると、2050年には世界人口98億人に達する見通しです。つまり、2050年には約10人に1人が聴覚障がい者になります。
2020-11-17

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2050年に世界は10人に1人が聴覚障がい者?

2020年3月にWHOが発表したファクトシートによると、2050年までに9億人以上の人々が日常生活に支障をきたすほどの聴覚障がいを抱えることになると推測されています。一方、国連の推計によると、2050年には世界人口98億人に達する見通しです。つまり、2050年には約10人に1人が聴覚障がい者になります。

聴覚障がいの原因は?

「日常生活に支障をきたすような聴覚障がい」とは、良く聴こえる方の耳で40㏈でも聞き取れないこと、とされており、いわゆる中等度以上の難聴にあたります。中等度難聴は、補聴器を装用しないと、会話の聴き取りが難しくなるレベルです。

聴覚障がいの原因としては、加齢のほか遺伝要因、感染症や結核などの治療剤による副作用が挙げられました。さらにスマートフォンなど携帯型のオーディオ機器で大音量の音楽を長時間聞くことも、リスク要因だといわれています。

日本の現状は?

日本補聴器工業会は、日本国内の難聴や補聴器に関する大規模な実態調査を定期的に実施しています。最新の2018年の調査結果によると、世界の中でも高齢化が進んでいる日本では、自分が難聴であると感じている人は推計約1,430万人、全人口の11.3%に達しているという結果になりました。

さらに、65歳前後からは約5人中1人が難聴に気付いているのです。実際には聴力が低下し始めていても、自分で気が付いていない人もかなりいるという現状を踏まえると、高齢化社会では年を重ねるにつれて現れる加齢性難聴は一般的なことになっています。

難聴はできるだけ早く対処すること

WHOは、聴覚障がいへの取り組みがなければ世界で必要な年間コストは7500億米ドルにのぼり、難聴を事前に予防・診断・対処することで、このコストを低減することができると訴えています。

また、早いタイミングで難聴の適切な対処をすると、コミュニケーション不足を回避し心の健康を保つことができます。難聴は認知症のリスクを増やす一因であることが指摘されています。難聴により聴覚による脳への良い刺激が減り、コミュニケーションや社会との関わりが少なくなることで、認知機能に影響が出てしまうことがあるのです。そのリスクを軽減するには早めに難聴に対処し、脳に音を届けることが有効です。

加齢性難聴への対処は?

「人生100年」といわれている今の時代、年をとっても仕事や趣味を続けている方が増えています。アクティブな生活を続けるには、加齢性難聴にどのように対処するかも重要です。定期的に聴力検査を受けて難聴を早期に発見すること、そして難聴がある場合は補聴器などの補助器具を使って聴力を補うことが重要です。

加齢性難聴は治すことはできませんが、補聴器を利用して聞こえを改善することができます。聞こえの改善により、コミュニケーションに支障をきたすことなく生活ができます。聞こえづらさを感じたら、まず早い段階で耳鼻科を受診し適切な対処を考えましょう。